VALENT BIOSCIENCES

Valent BioSciences

SPECIAL INTERVIEW 02

日本と海外の共通言語として

共通認識を作り出すのが駐在員の意義

  • 小野 彩

    AYA ONO

    SENIOR BUSINESS ANALYST

  • 鵜沢 正徳

    MASANORI UZAWA

    VP, GLOBAL BUSINESS PLANNING & CORPORATE PROJECTS

経歴
  • 小野 彩
  • 鵜沢 正徳
2011年入社
東京本社 健康・農業関連事業部門 業務室 業績チーム
健康農業部門の業績管理およびリスク分析
2014年
東京本社 健康・農業関連事業部門 業務室 購買チーム
農薬原料の調達業務、調達コスト管理
2015年
東京本社 健康・農業関連事業部門 業務室 企画チーム(北米担当)
北米関係会社の企画案件サポート、設備投資計画における妥当性分析
2015年
Valent BioSciences赴任
2001年入社
愛媛工場 生産企画部(経理)
製品の原価管理、新規設備投資案件の経済性検討
2008年
東京本社 技術・経営企画室 総合企画グループ
総合予算の編成、設備投資・投融資計画の統轄
2010年
東京本社 CSR推進室 経済団体関連グループ
日本経済団体連合会(経団連)との各種調整・渉外
2012年
海外研修
米国の大学院(MBA)に留学
2013年
東京本社 技術・経営企画室 事業企画グループ
全社事業における長期経営戦略立案、新規事業の企画・推進
2017年
Valent BioSciences赴任
Q 現在の業務について教えてください。
鵜沢 : VP(Vice President)として、Valent BioSciences(VBC)のマネジメントを行っています。VBCは住友化学本体と比較すると規模こそ小さいですが、研究開発・製造・販売の各部門がそろい、人事・財務・経理などのバックオフィス機能も備えている事業会社です。
私は、年次予算や中期経営計画における財務目標を設定・管理するほか、目標達成のための支援プロジェクトを立案し、グループの各部署と調整しながら円滑な推進を図っています。さらに、VBCでの設備投資やM&A・事業提携などの計画や支援、人材育成にも携わっています。
小野 : 私はVBCで開発したバイオラショナル製品の実績取り纏め、年次予算・中期経営計画の数値編成および分析やグループ会社との調整などを担当しています。VBCの製品は世界中で販売されているため、世界各地のパートナーたちと毎日のようにコミュニケーションを取り合い、業務を進めています。
 
Q 仕事における日本との違いはありますか。
小野 : 米国に赴任してまず感じたのは、社員全員がプロフェッショナルとしての意識を強く持って働いていたことです。ここでは年齢や勤務年数は関係なく、個人のパフォーマンスが評価されます。責任の大きさに初めは戸惑いましたが、今では大きなやりがいにつながっています。
また、日本と違って男性も定時に退社して子どものお迎えや習い事に付き添うことが多く、仕事が残っていれば夜に自宅で残業しています。家族と仕事の両方を大切にするという考え方は、私自身帰国してからも大事にしていきたいです。
鵜沢 : 米国ならではのプロ意識の高さについては、私も同感です。加えて、仕事のスピード感も違います。VBCは従業員数200名強の小さな組織なので、意思決定やオペレーションがとても迅速です。定例の会議や打ち合わせはありますが、それ以外でも各メンバーが随時集まり、タイムリーに判断を行っています。
しかしながら、違いばかりが目につくというわけではありません。企業文化の異なる米国でも、日本的経営の良さはきちんと認められています。例えば、当社の長期的な視座に立った経営や人材育成の方針は、日本の企業文化との親和性が高く、米国型経営とは一見相容れないように思われがちですが、VBCやほかの米国グループ会社からの評価は非常に高いように思います。良いものは率直に認め、受け入れてくれる懐の深さは米国の美点だと思います。
 
Q 日本での経験が役立っていると感じるのはどんなときですか。
鵜沢 : 私の場合は、経営企画在籍時の財務・経理関連の業務経験が非常に役立っています。
少し雑な説明ではありますが、財務・経理ともに端的に言えば数字を扱う仕事です。住友化学のような多種多様な事業活動を営む会社の全体像を掴むことは本来とても難しいことですが、これらの「数字」は、ヒト・モノ・カネの動きの反映であり、会社がどのような活動をしてきた結果、今どのような状況にあるのか、そして目指すべき将来の目標をどこに置いているのか、といったことを俯瞰的に眺め、理解する際に極めて有用な情報です。こういった情報を取りまとめる業務に従事する中で、会社を大局的に分析できたことは、当地でマネジメントをする上での糧となっています。
また、数字を扱う業務は社内の各部署と接点があるため、さまざまな社員とのつながりが生まれます。こうして構築した人的なつながりも、私の大きな財産です。
小野 : 私も日本では経理や購買の業務に携わったので、財務・経理の知識や分析する力の重要性はよくわかります。入社時には全く知識のなかった私に対して丁寧にかつ粘り強く教えてくれた先輩方に大変感謝しています。
 
Q 海外駐在員としての自身の必要性を実感するのはどんなときですか。
小野 : VBCは世界各地のチームと密に連絡を取りながら業務を進めていますが、地域ごとに文化も言語も異なるため、細かなニュアンスが伝えきれないこともしばしばあります。
しかし、複雑な案件になればなるほど、伝えづらい細かなニュアンスの相互理解が大切になります。そうした際に、海外駐在員同士によるコミュニケーションが欠かせません。言語だけでなく、住友化学のフィロソフィーも共有できているからです。海外駐在員は、その存在自体が「共通言語」であり、各地域の現地社員から信頼をもって迎えられているように感じます。
鵜沢 : マネジメントに携わる立場からも、海外駐在員の必要性は日々感じています。
例えば、業績の伸びが鈍化したり、あるいは下降局面に入る兆しを見せ、当社の日本のマネジメントがそれを極めて「重大なサイン」と捉えたとして、海外のグループ会社のマネジメントも日本と同じレベルでその重要性、緊急性を認識してくれるかというと、必ずしもそうとは限りません。ある一つの地域で、一つの事業に特化し集中している人間と、複数地域の複数事業を眺めている人間とでは、景色の見え方に違いが出てくることは自然なことです。
そのため、日本での認識を、コンテクストも踏まえて正しく伝えられる存在が必要です。逆もまた然りで、海外側の認識を日本に伝える際にも同様の存在が不可欠となります。その役割を担うのが、私たち海外駐在員です。日本と海外との間で生じる認識のギャップを素早く察知し、これを埋める働きは、必要不可欠だと思います。
Q 今後の目標について教えてください。
小野 : 別の組織で働くという駐在の経験から、同じ住友化学でも組織によって全く異なる風土や考え方なのだと分かり驚きました。しかし、その違いこそが会社に多様性をもたらし、総合化学メーカーとしてのアドバンテージの一つにもなっていると感じています。
また、これまでと異なる組織に属することで、自分の考え方にも柔軟性が出てきたと思います。総合化学メーカーである住友化学は異なる5つの事業を持ち、日本だけでなく世界中に工場や事業所が展開されているので、これからも様々な経験ができると期待していますし、その経験を通じて成長していきたいです。
鵜沢 : 当社は百年以上の長きにわたり、目先の利益追求のみにとらわれることなく「社会が真に必要とする価値はどのようなもので、それを支える技術や製品は何か」ということを探求し、事業を展開してきました。過去から現在に至るまで、顧客に支持される良い製品やサービスを数多く上市してこられたのも、このような自社のみならず社会をも同時に利するという事業精神を一貫して持ち続けてきたためではないかと思います。今、私がVBCで充実した日々を送ることができているのも、会社の諸先輩方が同社の事業・製品の素晴らしさに気づき、これを住友化学グループの中に取り入れ、育んでくれたおかげです。
私も当社の一員として、先人から受け継いだアセットを大切にするとともに、住友化学の事業精神に沿った「当社らしい」事業を新たに創り、後進の人々に何か一つでも残すことができれば、素晴らしいなと思います。

One Day

  • 小野 彩
  • 鵜沢 正徳
    • 8:00

      出社・メールチェック

    • 9:00

      経理・サプライチェーンと調整

    • 11:00

      南米の販売会社と電話会議

    • 12:00

      昼食

    • 13:00

      資料作成

    • 14:00

      マーケティングとの打ち合わせ

    • 15:00

      データ分析・報告

    • 18:00

      退社

    • 子どもを夫に預けてから出社。

    • 同僚との打ち合わせは随時行う。

    • 上司とのコーヒーブレイクの時間。

    • 9:00

      出社・メールチェック

    • 9:30

      VBCの社員とコーヒーを飲みながら打ち合わせ

    • 10:00

      米国内のグループ会社と電話会議

    • 11:00

      来客対応

    • 12:00

      昼食

    • 12:30

      会社の周りを散歩

    • 13:00

      資料作成・日本からのメールをチェック

    • 14:00

      VBC社内の会議

    • 15:00

      資料作成・財務データ分析

    • 19:00

      退社

    • メールは昼夜を置かず世界中から。

    • 他のVice Presidentたちとの会議。

    • 隣接する研究所で開発の現状を確認。