健康・農業関連事業研究所研究グループ(生物)
Health & Crop Sciences Research Laboratory Biology Group
「農家の役に立ちたい」との思いを胸に
厳密な目で化合物の選抜に携わりたい
農学研究科 応用生物科学専攻 修了
健康・農業関連事業研究所 研究グループ(生物)
経歴
2018年
健康・農業関連事業研究所 研究グループ(生物)
Q 住友化学を志望した理由について教えてください。
学生時代に農業サークルで活動しており、多くの農家と交流する機会がありました。予測困難な自然を相手にする過酷な状況において、美味しい作物を安定供給できる方法を真剣に考えている農家の方々を見ているうちに、彼らの仕事の負担を軽減できる仕事に関わりたいと思うようになりました。加えて、当時は昆虫の基礎生態学に興味があり、シロアリの分業システムについて研究していましたが、先生や先輩方から、農薬の開発にも害虫の生態への知見が必要だと教わりました。そこで、農家の方々の負担を軽減でき、かつ自身の研究分野が生かせる農薬開発に携わりたいと思うようになりました。住友化学は、日本の大手化学メーカーの中でも特に農薬に力を入れており、世界中の、より多くの農業関連の方々の力になれるのではと思い、入社を決めました。
Q 現在の業務について教えてください。
合成研究者が合成した新たな化合物を作物や害虫に処理し、害虫に対する効力を評価しています。主な業務は、新規化合物の初期段階での効力評価ですが、初期評価で効力が認められた化合物については、他の生物研究者と共同で、初期評価では扱わない害虫種に対する効力試験や、実際の使用環境により近い条件での高次試験も行っています。入社してしばらくは、圃場での評価試験がどのようなものかを経験するために、2ヵ月間、圃場隣接型の試験場で研修を受けました。研修先の部署では、初期評価の終了した新規化合物について、屋外の圃場や温室における効力を評価し、実用化に向けたデータ取得を行っていました。現在の主業務である初期段階での効力評価に取り組む際、この研修での経験を生かし、「その先の評価では、どのような点が重要となるか」など、先を見据えた分析を行っています。
Q業務のやりがいを感じる瞬間はどんなときですか。
学生時代の研究とは異なり、多くの害虫種を扱うため、幅広い生態に関する知識を得ることができます。また、化学構造に対する理解など、必要な知識が広範囲に及んでいるため、入社後に一から学ぶことも多くあり、大変ではありますが、自身の成長につながっていることを実感でき、やりがいの一つとなっています。また、生物や自然を相手にした仕事であるため、思うようにいかないことも多く、異常気象などによって試験予定が大きく狂うこともしばしばです。そのような中でも、先輩方はうまく危機を回避して試験を成立させることが多く、私自身も多くを学ぶと同時に刺激を受け、日々精進している最中です。
Q 仕事をする上で大切にしていることは何ですか。
農業サークルでの農家の方々との触れ合いが入社のきっかけの一つであるため、やはり「農家さんの役に立てる仕事を成し遂げたい」という思いを大事にしています。私が携わっている業務は、農薬生産のうちの非常に多くの工程の中の一部分にすぎませんが、自分が扱っている化合物がいつか農家さんに使われることを目標に、業務に取り組んでいます。害虫に対して効果が高く、かつ作物を手にする消費者にとって安全であることはもちろん、農薬に触れる機会が最も多い農家さんにとって使いやすく、安心・安全で環境負荷の少ない農薬を作るため、今後も厳しい目で、化合物の選抜にかかわりたいと思っています。
Q 今後の目標について教えてください。
今後の目標はいくつかありますが、まず「化合物における深い洞察力を養うこと」です。現在の業務は、合成研究者との関わりが多いのですが、もっと化合物に対する深い洞察ができれば、合成研究者へのフィードバックによる化合物の改善のスピードも向上するはずです。また、「圃場試験を成功させること」も目標の一つで、この成功のためには、害虫が発生するタイミングの予測や農薬の処理のタイミング、適切な観察方法の決定などが不可欠であり、まだ知識・経験ともに不足していますが、いずれは試験を成功させていきたいと思っています。そして、最大の目標はやはり「自分が関わった新たな農薬を上市し、それを多くの農家の方々に使ってもらうこと」です。
Q 最後に、住友化学の魅力はどこにあると思いますか?
たくさんの魅力がありますが、売上収益の海外比率が6割を超えるグローバル企業であるため、海外への門戸が広く開かれていることは、大きな魅力の一つではないでしょうか。若手でも海外での任務に挑戦している人は数多いですし、また、挑戦させてもらえる環境があります。社員向けの語学研修も非常に充実しており、初めから英語ができる人もそうでない人も研鑽を積み、海外における業務に携わっています。私自身も、今は国内での知識・経験の吸収を第一に考えていますが、いつかは海外で農薬研究を行い、世界市場に向けて新たな化合物を世に出す仕事を行いたい、という思いを抱いています。

One Day

    • 8:00

      出社、メールチェック

    • 8:30

      新規化合物の初期評価のため、試験結果観察

    • 9:30

      高次試験のための農薬散布や放虫・観察

    • 12:00

      昼休み

    • 13:00

      昼会、諸連絡の確認

    • 13:15

      高次試験の続き・チームミーティング

    • 16:00

      試験結果の報告書まとめなどデスクワーク

    • 18:15

      退社

    • 実験用の植物は丁寧に取り扱う。

    • 気の置けない同輩との休憩時間。

    • 微差に気を配りながら実験。