健康・農業関連事業研究所研究グループ(製剤)
Health & Crop Sciences Research Laboratory Formulation Group
製剤研究者として、実使用場面でのニーズに
応えられる製品作りの一端を担いたい
工学研究科 材料化学専攻修了
健康・農業関連事業研究所 研究グループ(製剤)
経歴
2017年
健康・農業関連事業研究所 研究グループ(製剤)
Q 住友化学を志望した理由について教えてください。
学生のときに材料化学を専攻していたため、化学メーカーは有力な選択肢の一つでしたが、就職活動では当初、業種を選ばずにさまざまなメーカーの説明会に参加しました。たくさんのメーカーがある中、住友化学が、農薬や肥料など、食糧問題や農業人口の減少を解決できる製品を開発していることを知り、強く興味を抱きました。さらに、社員の方々と説明会や面接の場で話をすると、風通しがよく、若手でも自由に研究できるような印象を受け、入社を決断しました。
Q 現在の業務について教えてください。
農薬活性成分や家庭防疫用成分(AI)にさまざまな助剤を添加し、加工することで、農家や一般家庭の方々に安心して使用していただく製品に仕上げるのが、製剤研究の業務です。中でも私は、農薬の剤型、処方、およびその製造方法の決定に携わっています。例えば、有効成分が水溶性の場合には、溶かして液体製剤にする、非水溶性の場合には、オイルに溶かした後に水に分散させる、炭酸カルシウムなどの単体と混合した後に成形して固形製剤にするなど、その目的や用途に応じて剤型や製法を工夫しています。加えて、工場で安定的に製造することができる製法か、農家の方にとって使用上の不都合がないか、などの要素についても考慮しながら、研究に取り組んでいます。
Q 業務のやりがいを感じる瞬間はどんなときですか。
製剤グループでの業務は、製品の研究・開発の流れの川上から川下まで経験できるところが大きな魅力です。「より効果の高い農薬を作るために、有効成分に何を添加すべきか」などの研究段階から、実際の工場で製造するための工業化検討まで、幅広い工程に関わることができます。工業化検討については、ラボスケールでは製造に成功しても、実際に工場で試製造すると、それまで起こり得なかった問題が多々発生します。例えば、洗浄に水を使用する際、ラボでは少量で済んでいたものが、工場では膨大な量の水が必要となり、コスト負担が想定より多くなってしまうということがあります。こうした問題を一つずつ解決し、最終的に自分が研究者として携わったり、処方・設計した材料が製品となり、多くの方々に使用してもらえる場面を考えると、この仕事の大きなやりがいを感じます。
Q 仕事をする上で大切にしていることは何ですか。
私は製剤に関する知識がほぼ皆無なまま、製剤を研究する現在の部署に配属されました。当然、最初は研究内容や考え方など、分からないことばかりでした。しかし、「何も知らない状態だからこそ、むしろ先入観なく、真っ白な状態で業務に取り組めるのではないか」と考え、上司・先輩に何でも質問することはもちろん、「周りでどういう研究が行われているのか」、「農薬業界で必要とされていることは何か」、「担当テーマの背景はどういったものか」などの基本的なことから学ぶように努めました。そのおかげで早いうちから多くの知識を吸収できたと思っています。現在も先入観を持たず、かつ気後れもせずに、知りたいことを一から学んでいく姿勢を大切にしています。また、企業は学生時代とは異なり、有効成分を見出す合成研究者や農薬製剤の効力を確認する生物研究者、 工場の工務部や製造部など、たくさんの専門家たちが一つの製品の完成に関わっています。自分も専門家の一員として、使用しやすく、かつ製造しやすい製品を社会に提供するため、周囲に妥協せずに、言うべきことは言うことも心がけています。
Q 今後の目標について教えてください。
既存の処方に比べて、より高い生物効果を持ち、かつ農作業を省力化できるような農薬を作ることが大きな目標です。これまでにたくさんの農薬が開発されていますが、同じ有効成分であっても、製剤技術を向上させることで、より効果が高く、使いやすい製品にすることが可能で、そこが製剤研究の奥深く、面白いところでもあると感じています。研究・開発の現場に身を置いていると、つい目の前の課題をクリアすることだけに集中しがちになりますが、製剤研究者としてより貢献するために、これまでに培われた製剤技術をたくさん学びつつ、さらに最新技術にも目を配って、実使用場面でのニーズに高いレベルで応えられるような製品を作りたいです。
Q 最後に、住友化学の魅力はどこにあると思いますか?
月並みな意見かもしれませんが、やはり会社の「風土」と、そこで培われた「人」の魅力が大きいと感じています。風土としては、上司・部下の垣根があまりなく、言いたいことややりたいことを臆することなく発言できますし、社会に貢献できる良質なものを作るために決して妥協をしない姿勢が浸透しています。また、そうした中で働いている人々はみな、仕事に真面目で誠実、かつ性格的にも穏やか。他の社員が困っていたら、忙しい中でも丁寧に相談に乗ってくれます。こうした、風通しの良い「風土」の中で、尊敬できる「人」に囲まれて仕事ができるのは、とても幸せなことだと思います。

One Day

    • 9:00

      出社、メール、一日のスケジュールを確認

    • 9:30

      実験開始

    • 12:00

      昼休み

    • 13:00

      ミーティング、チーム内でその日に行う実験内容を共有

    • 13:30

      実験再開、会議資料作成

    • 17:30

      実験終了、データのまとめ

    • 17:50

      退社

    • 製剤試験は地道な作業。

    • 打ち合わせは真剣に、かつ笑顔で。

    • 危険な薬物も取り扱うので慎重に。