研究所の
プロフェッショナル
スタッフとして、
新しい材料の
技術検討や
既存製品の
品質改善に
取り組む
【入社動機】
専攻分野であった化学×プロフェッショナルスタッフの働き方
高専の専攻科で学んでいた化学分野の知識が活かせること、働くイメージを膨らませやすかった実験や技術に関する職であること。就職活動当初から、これらの条件に合致する化学メーカーを希望していました。
多くの化学メーカーの説明会に足を運ぶ中で、さまざまな製品のもととなる素材に関わることができる総合化学メーカーに心惹かれました。
実は、私は住友化学の発祥の地である愛媛県新居浜市で生まれ育ち、小学生の頃から学校で住友や別子銅山の歴史を学んでいます。そんな私にとって、住友化学は幼い頃から身近な存在でした。
就職先として住友化学を調べていくうちに、プロフェッショナルスタッフという採用区分があることを知りました。選考応募前に参加した工場見学の際には、プロフェッショナルスタッフが「その道のプロとして中長期的にキャリアを積む働き方を期待されていること」について説明を受けました。
最終的には、プロフェッショナルスタッフの働き方がひとつのことをコツコツ取り組むという自分の性格に合っていると感じたことが、住友化学へ入社する決め手となりました。
【仕事内容】
新しい材料の技術検討や既存製品の品質改善
エネルギー・機能材料研究所では、当該部門における新しい材料の開発や既存製品の品質改善を担っています。その中で、私は製品開発のための実験やそれに伴うデータ取得作業、チーム内での実験結果の報告、実験装置の保守・管理などを担当しています。
私が実験で取り扱っているのはアルミナ(酸化アルミニウム)という物質です。最近の電子機器は、5G対応スマ-トフォンや電気自動車などに使用され、より精密化してきていますが、その分、発熱量が多くなってきています。
その熱を逃がすための放熱フィラーに、熱伝導率が高い性質を持つアルミナが使われています。アルミナと樹脂を混ぜたものを発熱部に接触させることで、熱の通り道を作り、機器の中に熱がこもらないようにしているのです。
私はより高い熱伝導率を求めて、アルミナと樹脂をさまざまな割合で混ぜて成形体のサンプルを作り、熱伝導率の測定データを取りまとめ、性能を比較するという検討を日々行っています。
こうして取得したデータは、他部署への説明資料やお客様へのアピール資料に掲載されるものであり、結果としていろいろな人の役に立てているのだと感じます。
【印象に残っているエピソード】
実験装置の保守を担当することになる私にとっての第一歩となる経験
ブロワー(局所排気装置)の修理に伴う、工事の発注や他部署との調整業務に奔走したことが印象に残っています。
ブロワーとは、実験室で発生する粉塵、有機溶剤といった人体に有害な物質を、作業者が吸い込まないようにするための装置なのですが、長く使うと劣化して異音が発生したり、排気能力が落ちたりすることがあります。修理をする際には専門の業者に依頼する必要があるのですが、私自身、修理依頼を出すこと自体初めてで、何から手をつければ良いか分かりませんでした。そのため、経験者である先輩にひとつひとつ確認しながら進めていきました。
また、修理中は装置が誤作動しないように大元の電源を落とす必要があるのですが、その大元の電源が他グループの実験装置や設備にもつながっているため、実験スケジュールの調整依頼も必要です。そこで、他グループが普段どのような実験をしているのかを確認しながら、事前に相談して了承を得ました。
このような修理依頼は初めてだったので不安も多くありましたが、「徹底的にプロセスを確認する」という自分の持ち味を生かしながら無事に完遂することができました。今後、長きにわたり実験装置の保守を担当することになる私にとって、今回のことはその第一歩にもなりました。
また、今回の一連の経験を通じて、周りの上司や先輩、他グループの方にとても丁寧に接してもらい、相談しやすい環境であることが再確認できたので、今後いろんなことに安心してチャレンジしたいと改めて思うことができました。
【今後の展望】
プロフェッショナルスタッフとして、チームを支えられるような人材、頼られるような人材を目指したい
私はプロフェッショナルスタッフなので、会社は私に対して、同一職種において長くキャリアを積むことで、その専門分野のプロとして活躍していくことを期待していると思います。
経験豊富な周りのベテラン社員を見ていると、ちょっとしたトラブルであればすぐに解決できますし、分からないことを相談したら的確にアドバイスをしてくれます。
このため、私もチーム全体を支えられるような人材、実験室のことや普段の業務で周りから頼りにされるような人材になりたいと思います。
【大切にしている軸・価値観】
「未来の後輩にどう伝えるか」を考えること
「将来自分が教える立場になった時のことを想定して、しっかりと知識を身につけるようにしてください」。
これは先輩であるベテラン社員から言われた言葉です。
この教えをきっかけに、自分が新しいことを教わるときや、新しい業務に取り組むときには「未来の後輩にどう伝えるか」を考えながらメモを取るようにしています。
近い将来、後輩が入ってきたときにはこのメモを大いに活用したいと思います。