ものづくりの
現場から
「社会で広く
使われる製品を
作って出荷する」
という
責任を果たし、
社会に貢献したい
【入社動機】
「社会で広く使われる製品を作りたい」思い×社会情勢の変化にしなやかに対応できる、住友化学の事業領域の幅広さ
化学メーカーの技術者である両親の影響を受け、幼少期から自然や化学への興味を持っていました。中学生になる頃には化学メーカーへの就職をぼんやりと考えるようになり、高校は理数科へ進学。大学では「将来、化学プラントで働くのに役立つだろう」と考えて化学工学を専攻しました。
化学工学の知識を活かせる分野にはプラントエンジニアリング、食品メーカー、石油メーカーなどがある中で、私は「社会で広く使われる製品を作りたい」という思いにマッチする総合化学メーカーを志望しました。事業領域の広さに惹かれたのです。
実は他の化学メーカーの内定もありました。それでも「やはり住友化学がいいな」と思えたのは、海外も含めて幅広く事業を展開しているところに魅力を感じたからです。
「縮小している日本の市場でこれからどう生き残っていくか」を考えたときに、事業領域の幅の広い住友化学なら、社会情勢の変化にしなやかに対応できるのではないかと思いました。それが入社の決め手です。
【仕事内容】
お客さまが求める物性に適した「ポリエチレン」の製造
私は千葉工場製造部の技術班に所属し、石油化学製品の製造に携わっています。私が担当する製品はポリエチレンです。食品の包装容器やスマートフォンの保護フィルムなど、身近なモノの素材のほか、多種多様な製品に使われています。
工場で製造するポリエチレンは、密度や溶融時の流動性、コモノマー濃度など物性の違いによって 多くのグレードが存在しています。
そのグレードの中にお客さまの要望に合う製品がなければ、プラントの運転条件を考案して試作を重ね、新たな特性を持つ製品を製造します。また、グローバル展開の観点からは、日本国内の工場はマザープラントの位置づけでもあるため、海外プラントのグレード設計に関わることもあります。
その他に、プラントの改善、トラブルが発生した時の原因究明や対策の検討、お客さまからの品質に関する問い合わせ対応なども担当しています。
専攻分野からは研究所での業務に携わる可能性もありましたが、製造現場にてお客さまから求められるモノをしっかり作って出荷することで社会に貢献できるところにやりがいを感じています。ものづくりの現場から、素材を供給する責任を果たしていきたいと思います。
【印象に残っているエピソード】
プラント設計の根幹に関わる検討課題に取り組んだこと
「新規コモノマー導入検討」など、当課で長期間類似案件のなかったプラント設計に関わる検討課題に主担当者として取り組んだことが印象に残っています。
「新規コモノマー導入検討」では、エッセンシャルケミカルズ研究所から「新しいコモノマーを共重合させたコポリマーで、ユニークな物性が出せるかもしれないので、実機プラントで製造できるかを検討して欲しい」と依頼を受けての課題検討です。
長期間にわたり類似事例のない案件だったので、現役製造部員に実際に業務に携わった方がいませんでした。残されていた資料も紙の資料がメインで、しかも体系的に整理されていなかったため、必要な資料を探すのに苦労しました。また、肝心の検討過程が記録されていないこともあり、四苦八苦しながらなんとか検討を進めました。
このような経験から、担当案件については(頻繁に発生しない案件では特に)検討内容を検討書にまとめるようにしています。検討書には検討結果だけでなく、検討過程(検討における自身の思想)や検討の際の参考資料のコピーも一緒にファイリングするなど、次の世代の社員が活用しやすくするための工夫をしています。
大変なことも多くありましたが、業務を通じてプラントの設計における重要なポイントなどを知ることができ、担当プラントへの理解を深めることができました。
【今後の展望】
プラントへの理解を深め、さまざまなプラントで幅広い目線を持って活躍できる人材になりたい
将来的に部署を異動することがあるかもしれませんが、私はものづくりの現場で働き続けたいと思っています。
そのためにも現在担当している石油化学製品のプラントに関する理解をさらに深め、プラントにとってなくてはならない人材になりたいと考えています。
サステナブルな社会のため、カーボンニュートラルへの取り組みなども進展していくと思います。そうした未来に貢献できるよう、環境負荷の低い新しい製造技術やプラントに関する知識も習得し幅広い目線を持って活躍できる人材になっていきたいです。
【大切にしている軸・価値観】
筋道を立てて論理的に説明できるようにする
「自分の考えを論理的に説明すること」を意識して仕事に取り組んでいます。
担当業務では、検討結果だけでなく「どのように考えたのか」の検討過程も資料として残すようにしています。このようにしておくことで、現在行っている案件の類似検討が発生したときに、資料を見た次の世代の社員に自分の考えを伝えることができます。
また、プラントでは可燃性ガスなどの危険物も取り扱います。「大丈夫だろう」という思い込みで製造して万一のことがあれば、大変なことにもなりかねません。製造時の安全性を担保するためにも、さまざまなことに注意を払い、慎重に判断しながら仕事に取り組んでいます。
「論理的に考えて安全性や品質に問題がないか」をしっかりと考えてひとつひとつの業務にあたることにより、品質が担保できるだけでなく、工場で働くスタッフの安全、ひいては地域の方々の安全にもつながるのではないかと考えています。