情報電子化学品研究所
研究グループ
(光学製品要素技術開発)
IT-related Chemicals Research Laboratory
仕事の熱量で周囲の信頼を勝ち取り
研究開発を牽引する存在でありたい
農学研究科 森林科学専攻
情報電子化学品研究所 研究グループ(光学製品要素技術開発) OLED用光学製品開発チーム
経歴
- 2010年
- 情報電子化学品研究所 光学製品第2グループ 位相差板チーム
偏光板用光学部材の開発
- 2013年
- 同研究所 光学製品要素技術開発グループ 保護膜・位相差板チーム
偏光板用光学部材の開発
- 2016年
- 同研究所 研究グループ(光学製品要素技術開発) 部材開発チーム
偏光板用光学部材の開発
- 2018年
- 同研究所 研究グループ(光学製品要素技術開発)OLED用光学製品開発チーム
- Q住友化学を志望した理由について教えてください。
- 学生のときは、天然多糖であるセルロースの誘導体を研究していました。そのまま、自分の専攻分野に近い研究ができる企業に進むことも選択肢の一つとしてありましたが、それよりも「もっと研究者としての自分の視野を広げたい」と思い、さまざまな製品を産み出している総合化学メーカーを中心に、就職活動を行いました。その中で住友化学を選んだ理由は、多種多様な事業分野に研究者として興味を惹かれたのが第一ですが、私が所属していた研究室の教授と共同研究を行っていた関係で、社員の方が来られた際に仕事の内容を熱心に話して下さり、自分がそこで働く姿が具体的にイメージできたことも、入社を決めた理由の一つです。
- Q現在の業務について教えてください。
- 入社以来、一貫して液晶ディスプレイ(LCD)や有機EL(OLED)ディスプレイに使用される偏光板、およびその光学材料の研究・開発を担当しています。入社後数年間は、LCD用保護フィルム材料の開発に携わりました。現在は、OLED用偏光板に用いられる材料の開発に携わっています。入社当初は狭い範囲の検討でしたが、徐々に広い範囲を任されるようになりました。広範囲な知識が必要となるため、ハードな面もありますが、非常に面白い業務です。
- Q業務のやりがいを感じる瞬間はどんなときですか。
- 研究・開発の仕事はなかなか結果が出ないことも多く、苦労も色々ありますが、「自分自身の携わった製品が世の中に出て、当たり前のように使われる」ことを目標に、日々の業務に励んでいます。実際に、身近なところに使われていると実感できたときは、大きな達成感に包まれます。また、光学関連製品は、比較的消費者に近い位置にあるため、最終製品やその市場動向を見ながら「こういう材料が必要になるのではないか」と推測し、調査・検討するのも楽しく、かつやりがいのある仕事です。
- Q仕事をする上で大切にしていることは何ですか。
- 研究・開発において、知識やスキルを伸ばすことは大切ですが、加えて、「人」とのかかわり方も大切にするよう、常に意識しています。これまでいろいろなテーマの研究・開発に関わってきましたが、成功したケースの多くは、「関わる全員が同じ方向を向き、同じ熱量で取り組んでいるとき」です。また、同じことを行っても、お互いに信頼関係を築けているか否かで、結果が全く異なるということも経験しました。そこで、うまく周囲を巻き込み、かかわる全員が同じ熱量で、主体的に研究・開発に取り組むために、自分は何をしなくてはならないのかを考え、行動することを大切にしています。具体的には、立場や思惑の違いを考慮した上で、明確なゴールを設定すること、そして「あいつがやっているのだから、自分もそうしよう」と多くの方から思われる仕事をして、信頼を勝ち取ることを心がけています。
- Q今後の目標について教えてください。
- 自分自身が携わった製品を、一つでも多く量産し、世に送り出したいと考えています。加えて、自分自身の力でゼロから1を生み出すような提案をして製品化に結び付けたいとも思っています。そうした経験を積み重ねて、キャリアの最後に「この仕事は自分がやったんだ」と誇りをもって思い返すことのできる、自他共に認める実績を作ることができれば、非常に幸せなことだと思います。
- Q最後に、住友化学の魅力はどこにあると思いますか?
- 研究・開発の業務に限ったことではないと思いますが、仕事をしていると、教科書や論文に書かれていないような想定外の出来事が日々起こります。それを多くの方々とあれこれ議論しながら、何とか物事を進めていくというのが、仕事の実情です。その際、学生時代に培った知識や経験は、ベースにはなるものの、直接的に役立つことばかりではありません。その意味で、最初はゼロベースで仕事にチャレンジしなければなりません。学ぶことばかりで大変ですが、尊敬できるプロフェッショナルである方々と喧々諤々議論して最善の策を考えていく過程は、研究者として参考になることも多く、とても刺激的です。また、仕事を成し遂げたときの喜びも、学生時代と比較にならないくらい大きいものがあります。研究・開発の醍醐味というか、苦しさも含めた面白さ・楽しさを存分に味わえますし、研究者にとってはとても魅力的な会社だと思います。
One Day
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薬剤を扱う実験は慎重に行う。
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チーム会議で進捗状況を確認。
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作製した偏光板の品質をチェック。